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気候変動で、食品加工の方法も変わる

今年8月、北海道でこれまでにない規模の干ばつが発生し、

玉ねぎや飼料作物に甚大な被害をうけたことが

大きなニュースとなりました。

同じく8月に発表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の

最新の報告書でも、世界が温暖化し、より多くの干ばつが起こるとレポートしています。

急速に温暖化が進む国として、オーストラリアが挙げられています。

 

 

文化や芸術、経済問題、科学技術など幅広いニュースを

取り上げるオーストラリア発のサイト

The Conversationより

 

「繰り返す干ばつが、ドライフルーツや野菜を脅かす」

脆くなったジャガイモ、脱水が難しいリンゴ・・・

土壌や大気が乾燥した状態は細胞レベルで果物や野菜の品質に影響を与え、

乾燥食品への加工が困難になる可能性があります。

これはオーストラリアの食料安全保障と経済に大きな影響を

及ぼします。

オーストラリアは農産物の約70%(年間490億ドル近く)を輸出しており、

乾燥した農産物は、この重要な部分を構成しているため

乾燥食品の味、品質、入手可能性が低下した場合、

これらの収益性の高い市場を失うリスクがあります。

 

繰り返される干ばつは、収穫される前でも果物や野菜を

「疲労」させる可能性があります。これは、植物の構造が

干ばつごとに弱まることを意味します。

 

オーストラリアの研究者やエンジニアは、

干ばつの影響で変化した農作物の特性に合わせて従来の

乾燥プロセスを変更できないか、と考えました。

高度なコンピュータシミュレーション技術を用いて

干ばつの影響を受けた農作物が、従来のプロセスの中で

どのような問題が起こるかを推定。

シミュレーションの結果から、温度、圧力、湿度、乾燥時間を最適化

させた理想的な乾燥条件を導き出します。

高度な乾燥方法に関する継続的な研究を行い、

細胞が形状や構造をどのように変化させるかを慎重に

制御することによって、農作物の「疲労」を

克服しようとしています。

 

このアプローチは、乾燥食品の品質と貯蔵寿命の向上に

つながる一方で、時間、お金、エネルギーの

大幅な節約にもなり食料の安全性と

安定性を強化します。

 

記事全文はこちら

Climate change is coming for your snacks: why repeated drought threatens dried fruits and veggies (theconversation.com)

 

環境が変わり、作物の品質が変わり、その食べ方や

加工方法が変わるのは、考えてみれば当然・・・

 

大豆ミートは一般化していますし

前回のメルマガのように培養肉も続々と市場へ出回る時代。

規定概念にとらわれない発想で生まれる食品が、

食生活のみならず加工技術や経済にも、

大きな影響を与えています。

sunhopemailmagazine vol.28